高次脳機能障害のケースで被害者の家族が準備すべきことは?

 

高次脳機能障害のケースでは、後遺障害等級認定手続や示談交渉・訴訟を円滑に進行し、適正な賠償金を確保するために、被害者の方のご家族に特にご準備いただきたい事項が何点か挙げられます。①交通費や諸費用の領収証などを保管しておくこと、②入通院の付き添いの記録を残しておくこと、③成年後見の手続を検討することなどです。  

まず、①被害者の方の入通院にご家族が付き添った場合の交通費、車椅子や杖の購入費、住居や車の改造費、その他事故に関連する諸費用の領収証などは、しっかりと保管しておいていただきたいです。示談交渉や訴訟においては、こうした領収証などがないと、交通費や諸費用の賠償請求が困難になるためです。また、重度の後遺障害のケースでは、将来の介護費用を請求することになりますが、被害者の方が実際にどのような介護を受けていて、いくら掛かっているのかといった点も参照されるのが通常です。そのため、介護サービス等の費用やシーツ・オムツ等の諸雑費についても、しっかりと領収証などを保管しておいてください。
 
また、②被害者の方の入通院にご家族の付き添いが必要であれば、1回当たり一定額の付添費の賠償が認められます。しかし、こうした入通院付添費を請求する場合には、被害者側で付き添いの事実を立証しなければなりません。そこで、付き添った日時について、手帳や日記にしっかりと記録して、後々に証拠として使えるようにしておくことをお勧めいたします。
 
そして、③成年後見の手続の検討です。高次脳機能障害のケースでは、被害者の方の判断能力が低下・欠如することがあります。こうした判断能力の低下・欠如の程度が著しい場合には、法律上、被害者の方ご自身で示談交渉や訴訟を行うことができません。このような場合には、家庭裁判所に後見開始の申立てをして、成年後見人を選任しておくことが必要です。なお、事故後、被害者の方宛てに入った賠償金や保険金などについては、あくまで被害者の方本人のものであるため、ご家族の方がその管理をする場合には、慎重を期していただければと存じます。被害者の方ご本人のために必要かつ合理的な支出をする分には問題がありませんが、そうでない多額の支出があると、後々裁判所や成年後見人から被害者の方本人へ返還するように請求されるおそれがあるためです。

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