1 事故発生

40代の会社員の男性が、妻が運転する被害自動車の助手席に同乗中、センターラインオーバーをしてきた加害自動車に正面衝突される交通事故により、顔面挫創、右下腿多発挫傷、左足挫傷、頚椎捻挫、胸部打撲などの傷害を負いました。

2 相談・依頼のきっかけ

事故発生から約3週間の治療中の段階で、今後の保険会社とのやり取り、後遺障害等級の認定手続、損害賠償請求の示談・裁判について何も分からないため、専門家である弁護士に一任したいとのことで、ご相談・ご依頼いただきました。

3 当事務所の活動

依頼者が負った傷害のうち、顔面挫創以外のものは治癒に至りましたが、右頬部、鼻梁右、前額部中央に線状痕が残り、このうち右頬部の線状痕は長さ5cm以上でした。
当事務所の弁護士が後遺障害等級の認定申請を行ったところ、適正等級である後遺障害9級16号の認定を獲得しました。
この時点で、後遺障害9級の自賠責保険金616万円が支払われました。
その後、当事務所の弁護士は、依頼者とも協議のうえ、適正金額の賠償金の支払を受けるために、裁判を提起することとなりました。

4 当事務所が関与した結果

男性の外貌醜状の事案では、後遺障害逸失利益が認められるか否か、後遺障害逸失利益が否定される場合には後遺障害慰謝料の増額が認められるか否かが争点となることが多く、本件でも、この部分がメインの争点となりました。
当事務所の弁護士が、外貌醜状によって依頼者が被っている日々の業務や日常生活での不都合や心情等を緻密に主張・立証していった結果、後遺障害逸失利益は認められませんでしたが、通常は9級であれば690万円の後遺障害慰謝料を750万円とする裁判所の判断を得ました。
そして、傷害慰謝料その他の各損害についても裁判基準での算定による裁判所の和解案が示され、この和解案どおりの解決に至りました。
裁判での支払額は370万円(後遺障害等級の認定段階で616万円が既払いとなっているため、後遺障害慰謝料が750万円と認定されたこと等との矛盾はありません)であり、上記の自賠責保険金と合わせて986万円の獲得となりました。

【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、当事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。

5 解決のポイント(所感)

男性の外貌醜状の事案では、後遺障害逸失利益が否定される例が多く、後遺障害慰謝料の増額を主張しても、保険会社は強く抵抗してくることが通常です。
しかし、交通事故の問題に精通した弁護士が緻密な主張・立証を行うことで、後遺障害逸失利益の認定または後遺障害慰謝料の増額を得ることも不可能ではありません。

6 お客様の声

弁護士の先生には、いろいろ助けていただきとてもありがとうございます。
この度は、本当にありがとうございました。

※クリックすると拡大されます。