1 事故発生
八戸市在住の60代の主婦が、追突事故(3台の玉突き事故)により、頚部挫傷、背部挫傷、腰部挫傷などの傷害を負いました。
2 相談・依頼のきっかけ
頚部痛・頭痛等の症状について14級9号、腰部痛・背部痛・右下肢のしびれ等の症状について14級9号、併合14級の後遺障害等級の認定を受けたあと、「保険会社から示談の提示があったが、金額が適正かどうかを知りたい」とのことで、相談いただきました。
そして、弁護士が介入することで大幅な増額が可能な事案でしたので、今後の対応を依頼いただきました。
3 当事務所の活動
当事務所の弁護士は、日弁連交通事故相談センターの示談あっ旋の利用を選択し、裁判基準での賠償金の獲得を目指して、手続に臨みました。
4 当事務所が関与した結果
2回目の示談あっ旋の期日で示談が成立し、次のとおりの増額に成功しました。
提示額182万円から倍以上の増額となる400万円の獲得で解決しました。
もちろん裁判基準です。
また、日弁連交通事故相談センターの示談あっ旋を利用したことで、訴訟をするよりも早期の解決を図れました。
ご依頼から約3か月で示談成立というスピード解決となりました。
項目 | 保険会社の提示 | 当事務所介入後の結果 |
---|---|---|
休業損害 | 51万円 | 111万円 |
傷害慰謝料 | 52万円 | 113万円 |
後遺障害逸失利益 | 43万円 | 62万円 |
後遺障害慰謝料 | 32万円 | 110万円 |
【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、当事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。
5 解決のポイント(雑感)
日弁連交通事故相談センターの示談あっ旋は、青森県では利用することができず、最も近いのは盛岡市となります。
本件でも、盛岡市のセンターを利用しました。
やや遠方であるため、使い勝手はあまり良くありませんが、弁護士費用特約が使えるケースでは、何件か利用したことがあります。
これに対し、交通費や日当の負担があるため、弁護士費用特約が使えなければ、利用しづらいのが実情です。
示談あっ旋の手続は、訴訟をするよりも早期に、適正な解決を図ることが期待できる案件であれば(これは、案件の性質によります)、有力な選択肢となります。
また、共済系の保険会社(全労済、JA共済連など)は、○○損害保険株式会社といった通常の保険会社とは異なり、示談あっ旋の手続を拒否できず、センターが提示した示談案に拘束されます。
そのため、加害者側の保険会社が共済系であるときは、日弁連交通事故相談センターの示談あっ旋の利用が威力を発揮することもあります。
これに対し、通常の保険会社に対しては拘束力がなく、この点が大きなデメリットです。
当事務所では、総合的に見ると、原則として訴訟が交通事故の解決に最も適した手続であると考えています。
しかし、訴訟での解決を原則としつつも、本件のようにケースに応じて柔軟に手続を選択することで、最善の解決を実現しています。
6 お客様の声
法律に無知な私でしたが相談したことにより大変満足をしました。
本当にありがとうございました。