後遺障害等級が認定されることによって、就職などの際に不利になるのではないかと心配される方がいらっしゃいます。
確かに、就職などの際に履歴書に後遺障害のことを書くなどして申告をすれば、不利になる可能性は否定できません。
しかし、12級や14級の比較的軽度の後遺障害で業務に支障がないという場合には、就職などの際に特に申告をしなくても、問題となることはないでしょう。
これに対し、重い後遺障害で業務に支障があるという場合には、申告をせずになんとか就職できたとしても、すぐに退職を余儀なくされることが多いです。
つまり、就職などで不利になるかどうかは、重い後遺障害かどうか、業務に支障があるかどうかといった実質面で決まるのであり、後遺障害等級が認定されるかどうかという形式面で決まるものではありません。
12級や14級の比較的軽度の後遺障害で業務に支障がないという場合には、後遺障害等級の認定を受けようと受けまいと就職などで不利益を被ることはなく、重い後遺障害で業務に支障があるという場合には、後遺障害等級の認定を受けようと受けまいとその後の就業に支障があるものと考えられます。
以上のとおり、後遺障害等級の認定を受けたからといって、就職などで不利になることはないものと考えられます。
逆に、きちんと後遺障害等級の認定を受けないと、適切な金額での損害賠償請求ができなくなります。
後遺障害等級の認定はきちんと受けておくべきです。