事故発生前3か月の給与の平均額を基準に計算することが一般的です。
基本給(本給)のほかに、残業手当(時間外・深夜・休日)、家族手当、住宅手当、通勤手当などの諸手当(付加給)も含まれます。
欠勤をして給与が支給されなかった場合はもちろん、欠勤扱いとなるのを避けるために有給休暇を取得した場合にも、休業損害の補償対象となります。
交通事故に遭わなければ、有給休暇を他の目的のために自由に使用することができたはずだからです。
一方で、治療等のために欠勤(有給休暇の使用なし)となったものの、勤務先の計らいで減給が発生しなかったような場合には、休業損害は認められないのが原則です。
また、交通事故による治療等とは無関係の私的な理由により欠勤・有給休暇の使用をした場合には、休業損害は認められません。
公休日に通院をした場合、代休日(土日祝など休日出勤をした場合に、平日に休みが付与されるもの)に通院をした場合にも、休業損害は認められません。
また、交通事故による欠勤のために賞与が減額または不支給となった場合には、賞与分の休業損害を請求することが可能です。
さらに、交通事故による欠勤のために有給休暇の付与条件(8割以上の出勤)を満たすことができず、有給休暇の付与を受けることができなくなった場合に、付与されなかった日数分について、休業損害を認めた裁判例があります(大阪地方裁判所平成20年9月8日判決)。