平成26年10月21日の新聞から、交通事故関連のニュースです。
兵庫県知事は同月20日の記者会見で、自転車の購入者に自転車保険への加入を義務付ける条例を制定する方針であることを明らかにしました。
自転車保険加入の義務化は、全国初となります。
自転車と歩行者との交通事故は全国的に近年増加傾向にある一方、自転車保険への加入率は4分の1程度にとどまります。
しかし、平成25年7月には神戸地方裁判所で、自転車で60代の女性をはねて寝たきりの状態にさせた少年の母親に対し、約9500万円の賠償を命じるなど、自転車での交通事故を巡って裁判で高額な賠償を命じられるケースが増えています。
当事務所にも、自転車事故の被害者からのご相談・ご依頼が寄せられることがあります。
自転車事故に備える保険としては、自転車向け保険があるほか、個人賠償責任保険では自転車事故を含む日常のトラブルによる賠償責任をカバーすることができますし、自動車保険に自転車事故もカバーする特約を付帯させることも可能です。
青森県にお住まいの方でも、自転車に乗られる方は、いずれかの保険で万一自転車事故を起こしてしまった場合の賠償リスクに備えておくことをお勧めします。
【追記】
この条例案は、平成27年3月18日に兵庫県議会で可決されました。
そして、同年4月1日から施行となりました。
保険加入への周知期間を設けるため、実際に義務化されるのは、同年10月1日からとされました。
(弁護士・木村哲也)