1 事故発生
80代の女性が、歩行中に後退してきた自動車に衝突され、転倒した事故により、腰背部挫傷、左肘挫傷の傷害を負いました。
2 相談・依頼のきっかけ
「保険会社から59万円の支払での示談の提示があったが、妥当な金額かどうか知りたい」とのことで、相談されました。
保険会社の提示が裁判基準よりも低い額であることを説明するとともに、「今月末で治療は終了と言われたが、まだ痛みやしびれなどの症状がある」とのことでしたので、後遺障害および等級認定の制度について説明すると、「適正な金額での賠償を受けたい」、「後遺障害等級の認定申請をしたい」とのことで、依頼されました。
3 当事務所の活動
当事務所は、依頼者のご希望に従って、まずは依頼者に代わって、必要書類を取り付けたうえで、後遺障害等級の認定申請を行いました。
その結果、後遺障害14級が認定され、自賠責保険から75万円が支払われました。
そして、お客様のご希望に従って、適正な金額の賠償を得るべく、裁判をすることとなりました。
4 当事務所が関与した結果
裁判では、主に事故と後遺障害との因果関係が争点となり、また、依頼者が高齢であったことから、休業損害や逸失利益も争点となりました。
当事務所の弁護士は、現在まで続く依頼者の症状が事故によるものであることについて、医師の回答書や医学的な文献を提出するとともに、休業損害および逸失利益については、事故前には元気に働いて収入を得ていたことを示す資料を収集・提出するなどして、具体的に主張・立証しました。
その結果、事故と後遺障害との因果関係があること、依頼者が事故前には働いて収入を得ていたことを前提とする和解に漕ぎつけました。
そして、休業損害、逸失利益、後遺障害慰謝料などのほか、さらに遅延損害金などを考慮した調整金も上乗せして、合計245万円の獲得による和解に成功しました。
被害者請求による自賠責保険からの支払(75万円)を加えると、合計で320万円の獲得となり、保険会社の提示額から261万円の増額に成功しました。
【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、当事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。
5 解決のポイント(雑感)
本件では、事故により生じた損害の適正な金額での賠償を獲得するため、依頼者に代わって、後遺障害等級の認定手続を行うことからスタートしました。
この手続は、必要な書類を漏れなく収集し、提出しなければならないことから、本人で行うには負担が大きいものです。
当事務所では、治療終了となる前から依頼を受け、後遺障害等級の認定手続もサポートしていますので、本件のように、依頼者の負担なく手続を進めることができます。
6 お客様の声
大変お世話になりました。
親切な対応で助かりました。