1 事故発生
60代の主婦が、自宅前で自動車にはねられる事故に遭い、胸腰椎圧迫骨折等の傷害を負いました。
2 相談・依頼のきっかけ
お客様からは、保険会社からの示談提示があったが、提示額が適正なのかを知りたいとのことでご相談をいただきました。
お客様は、事前認定手続により、胸腰椎圧迫骨折後の脊柱の変形で後遺障害11級7号の認定を受け、保険会社からは515万円の賠償提示がありました。
当事務所の弁護士は、提示額が裁判基準に比べてかなり低額であり、弁護士が間に入り交渉・訴訟を行うことで増額が見込める旨をご説明させていただきました。
その上で、今後の損害賠償請求手続の対応を当事務所にご依頼いただくこととなりました。
3 当事務所の活動
当事務所の弁護士は、ご依頼後すぐに保険会社の間での示談交渉を開始しました。
保険会社側は、一応の増額には応じてきたものの、当方が求める金額との間には、大きな開きがありました。
その後も交渉を継続しましたが、保険会社の回答は変わらず、交渉は難航しました。
そのため、事務所の弁護士は、お客様とも協議の上、適正な賠償額の支払いを受けるため、訴訟提起を行いました。
4 当事務所が関与した結果
訴訟では、保険会社側の弁護士から、お客様の症状や障害の程度は軽微なものであるとの主張がなされ、休業損害、逸失利益、慰謝料の金額が争われました。
これに対して、当事務所の弁護士は、相手方の主張に対する反論を行うとともに、お客様の症状や障害の程度が重いこと、家事に対しても具体的に支障が生じていることを丁寧に主張・立証していきました。
その結果、裁判所から和解案の提示があり、裁判基準で算定された賠償金として合計1230万円を獲得する内容の裁判上の和解を成立させることに成功しました。
主な損害項目については、下記のとおりです。
損害項目 | 提示額 | 金額 |
---|---|---|
休業損害 | 77万円 | 193万円 |
後遺障害逸失利益 | 176万円 | 341万円 |
傷害慰謝料 | 96万円 | 150万円 |
後遺障害慰謝料 | 135万円 | 420万円 |
調整金(弁護士費用・遅延損害金) | 0円 | 114万円 |
【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、当事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。
5 解決のポイント(所感)
本件のように、後遺障害等級の認定を受けた場合であっても、保険会社から症状や障害の程度が軽微であるとして、賠償額が争われることがあります。
そのような場合には、後遺障害の程度や、実際に生じている支障の程度について、具体的に主張・立証を行い、適正な額の賠償を求めていくことが必要となります。
6 お客様の声
示談金が相当なものかわからず、相談しましたが、担当弁護士の先生のがんばりで、満足する結果でおわる事が出来、感謝しています。
ありがとうございました。
※クリックすると拡大されます。