1 事故発生

80代の女性が、横断歩道のない道路を横断中、左側から走行してきた自動車にはねられた事故により、骨盤輪骨折、左膝蓋骨解放骨折、左足関節骨折などの傷害を負いました。

2 相談・依頼のきっかけ

依頼者は入院中であったため、娘さんが代理相談にいらっしゃいました。
娘さんは、今後の対応を依頼したいとのことでしたので、当事務所にご依頼いただきました。

3 当事務所の活動

当事務所の弁護士は、依頼者が症状固定と診断されたタイミングで、被害者請求で後遺障害等級の認定申請を行いました。
その結果、骨盤輪骨折による骨盤骨の変形により12級、左足関節骨折後の左足痛、歩行困難等の症状により12級、これらを併合して11級の認定を受けました。
これにより、後遺障害11級に対応する自賠責保険金420万円が確保されました。
その後、当事務所の弁護士は、適正な賠償金の支払いを受けるため、訴訟を提起しました。

4 当事務所が関与した結果

訴訟では、保険会社の弁護士は、主として将来介護費の発生を争ってきました。
具体的には、過去の裁判例に照らし、将来介護費は、後遺障害5級以上でなければ認められないなどの反論をしてきました。
これに対し、当事務所の弁護士は、依頼者の現在の症状や介護の状況など、適宜、主張・反論や立証を行いました。
結果として、将来介護費を含め、合計350万円の支払による裁判上の和解を成立させることができました。
自賠責保険420万円と合わせて、合計770万円を獲得できたことになります。

【獲得額に関するご注意】
解決事例のご紹介においては、獲得額(獲得合計額)を記載させていただいておりますが、保険会社から医療機関に対して直接支払われる治療費等を含めない金額となっております。
他の事務所のサイトでは、こうした治療費等についても獲得額に含めて、金額を大きく見せている例が散見されます。
しかし、こうした治療費等はお客様の手元に残るものではなく、サイトを閲覧する方に誤解を与えかねないという点で、不適切な表記であると考えております。
そこで、当事務所では、お客様の手元に支払われる金額を獲得額として記載させていただいております。

5 解決のポイント(所感)

本件の依頼者は、80代と高齢でしたが、元気に1人暮らしをしていました。
事故により介護施設に入所せざるを得なくなり、施設費用等の負担を強いられることになりました。
この点についても、介護の実情や介護の必要性を主張・立証することで、将来介護費として獲得できる可能性があります。

獲得できる賠償金の額は、交渉や主張・立証によって、大きく増減します。
交通事故にあわれた場合には、交通事故に精通した弁護士のサポートのもとで、解決に向けて交渉や裁判を行うことをお勧めいたします。