被害者参加制度とは、一定の犯罪事件の刑事裁判において、被害者および家族またはその依頼を受けた弁護士が、意見陳述、証人尋問、被告人質問を行うことができる制度のことを言います。
被害者参加ができる人は、通常の場合は被害者および被害者の法定代理人です。
被害者が死亡した場合、被害者の心身に重大な故障がある場合には、被害者の配偶者、直系親族、兄弟姉妹、法定相続人が被害者参加できます。
これらの人が弁護士に依頼し、被害者参加の申出、刑事裁判における対応を任せることもできます。
被害者参加ができるのは一定の犯罪事件に限られますが、自動車運転過失致死傷も対象です。
怪我の程度が軽い場合であっても、被害者参加が可能です。
また、被害者参加ができるのは、裁判所が「犯罪の性質、被告人との関係その他の事情を考慮し、相当と認めるとき」が要件とされますが、対象事件であれば通常は許可されます。
刑事裁判の審理が妨げられたり、被害者に危害が及んだりするなどのおそれがなければ、通常は不許可となることはありません。