原則として、改造・カスタムに関する修理費は、交通事故との因果関係があるものとして、賠償請求が認められます。
ただし、
①その改造・カスタムが道路運送車両法の定める保安基準に反するなど法に抵触するような場合
②その改造・カスタムが、改造・カスタムの箇所、方法、程度等に照らし、ことさらに損害を拡大するような場合
には、過失相殺により、一定程度の減額ないし免責(除外)を行うのが相当であると考えられます。
【東京高等裁判所平成2年8月27日判決】
バンパーに金メッキを施した事案で、金メッキバンパーの修理費14万8000円を請求したのに対し、バンパーに金メッキをすることはバンパーの効用を高めず、かえって損害を増大させるものであるとして、過失相殺により5割減額して7万4000円を認容しました。
【東京地方裁判所平成8年10月30日判決】
平成3年購入の車両について、ナビゲーション、CDデッキ、カセットデッキ、ポリマーシーク加工に関する損害113万6212円(修理可能なものについての修理費および修理不可能なものについての時価額)を請求したのに対し、修理不能なものは購入価格ないし購入価格の0.9×0.2(あるいは1.66)×購入後事故までの経過月数/12で計算し、86万0877円を認容しました。
【千葉地方裁判所松戸支部平成11年5月25日判決】
レーダー探知機、車載テレビ、車載ビデオ、ソーラー換気扇、カーアンテナ、AVコード、4種ソケットアダプター、ミキサデジタル体重計の購入費用11万7740円を請求したのに対し、ソーラー換気扇だけは使用可能であるから損害から除外し、その他については中古品であるとして一律に購入費用の半額を損害として認定しました(認容額5万2890円)。
【東京高等裁判所平成11年12月27日判決】
ダンプカーにデコレーション(フロントバイザーDX、キャブハシゴ、キャブアルナ中ケース、キャブマーカー、ミラーステー、バスマークアンドン、ベッドパネルメッキ、ワイパーメッキ、カーテン、ドアバイザー、キャブ取っ手、リレー機、配線工事、ベッド安全窓、キャリアDX、キャリアマーカー、NO型アンドンケース、フロントスクリーン、角ビックホーン、角ニックホーンステー、ナットキャップ)を施した事案(いわゆるデコトラ)で、デコレーションの修理費254万7581円を請求したのに対し、個別にデコレーションの修理費について認定し、その大半は機能を向上させるものではなく、むしろ損害を増大させるものであるとして、認定修理費の5割に減じたものを損害として認定しました。